ADHD/ADD(注意欠陥多動性障害)とは?


成人ADHD/ADDとは?

「ADD」または「ADHD」ということばを聞いたことがありますか?  正式には「注意欠陥多動性障害(attention deficit hyperactivity disorder)」といい、脳神経学的な障害と言われています。7歳未満に発症するもので、脳の神経学的な機能不全によって、情報をまとめたり注意を集中する能力がうまく働かないなどの症状が起こると考えられています。

最近、「ADHD/ADDの人」イコール「部屋を片づけられない女性」「“ゴミ屋敷”の住人」などという誤解が広まっています。しかし、「片づけられないこと」はADHD/ADDの本当の問題ではありません。ADHD/ADDの症状は、その人の仕事・学業・家庭など生活全般にわたって深刻な影響をもたらすこともあるのです。(by ばじる)


症状


ADHD/ADDの原因には諸説ありますが、遺伝的要因や出生時の酸素不足、食物添加物、頭部外傷などを原因とする脳の機能障害といわれています。ほとんどの人に共通する症状としては、以下のようなものが上げられます。(by てぷ)


  • 集中力を持続することが必要な作業が苦手で、ちょっとしたことで注意がそれやすい。
    だが自分が興味あることや目新しいことには問題なく集中できる。(会社でのルーティーンワークで単純ミスが多い、学校の宿題に時間がかかる、人の話を聴きのがしやすい、など)
  • 忘れ物・なくし物が多い
  •  
  • 物ごとを先延ばしすることが多く、最後までやり遂げられない
    (締め切りぎりぎりになるまで課題に取りかからない、など)

  • ものごとの整理整頓が苦手で、優先順位がつけられない
    (部屋や机が片付けられない、物ごとの順序を考えず思いつくままに作業に取りかかってしまう、など)
  • 時間管理ができない   
    (遅刻が多い、物ごとの時間配分が考えられない、など)

正式な診断基準としては、アメリカのDSM-Wが有名です。

AD/HD・診断基準(DSM-W)


  1. 不注意
  2. 以下の症状のうち、少なくとも6つが6ヶ月以上続いている。

    • 学業、仕事、その他の活動において、しばしば綿密に注意することが出来ない。また、不注意な過ちを犯す。

    • 課題または遊びの活動で注意を持続することが、しばしば困難である。

    • 直接話し掛けられた時、しばしば聞いていないように見える。

    • しばしば支持に従えず、学業、用事、または職場での義務をやりとげることが出来ない(反抗的な行動または指示を理解できないためではなく)

    • 課題や活動を順序だてることが、しばしば困難である。

    • (学業や宿題のような)精神的努力の持続を要する課題に従事することをしばしば避ける、嫌う、またはいやいや行う。

    • (たとえば、おもちゃ、学校の宿題、鉛筆、本、道具など)課題や活動に必要なものをしばしばなくす。

    • しばしば外からの刺激によって、容易に注意をそらされる。

    • しばしば、毎日の活動を忘れてしまう。


  3. 多動性−衝動性
  4. 以下の症状のうち少なくとも6つが6ヶ月以上続いている。

    • しばしば手足をそわそわとうごかし、または椅子の上でもじもじする。

    • しばしば教室や、その他、座っていることを要求される状況で席を離れる。

    • しばしば、不適切な状況で、余計に走り回ったり高いところへ上がったりする。(青年または成人では落ち着かない感じの自覚のみに限られるかもしれない)

    • しばしば静かに遊んだり余暇活動につくことができない。

    • しばしば「じっとしていない」または、まるで「エンジンで動かされるように」行動する。

    • しばしばしゃべりすぎる。

    • しばしば質問が終わる前に出し抜けに答えてしまう。

    • しばしば、順番を待つことが困難である。

    • しばしば他人を妨害し干渉する。(例えば、会話やゲームに干渉する)

  5. 上記1、2項の症状が7才未満に存在し、障害を引き起こしている。

  6. これらの症状による障害が、2つ以上の場所(学校又は職場と家庭等)で存在する。

  7. 社会的、学業的または職業的機能において、臨床的に著しい障害が明確に存在する。

  8. その症状は「広汎性発達障害」「精神分裂病」その他の「精神病性障害」の経過中にのみ起こるものではなく、他の精神疾患「気分障害」「不安障害」「解離性障害」「人格障害」では、うまく説明されない。

このような状態が子供の頃から続いているのがADHDの症状と言えます。ある時期から、もしくは一時的にこのような状況が見られる場合には、ADHD以外の他の病気等を疑う必要があります。

しかし、特に多動のないADD者の場合は、子供の頃は保護者など周りの大人の支援により問題が表面化しないまま過ごすことができ、ある程度成長してはじめて問題を自覚することもあります。

また、環境にもよりますが、大人の場合は自分なりの方法でかなりのところまで対応できていることも多く、ADHDでも部屋の片付いている人や遅刻をしない人はたくさんいます。


6つのタイプ


ダニエル・エイメン著『わかっているのにできない脳』では、症状によりADHDを6つのタイプに分けています。

  1. 典型的ADD
    動きが激しく、落ち着きがなく、おしゃべりである典型的なADHDのタイプ。

  2. 不注意型
    多動がないためおとなしく、一見ぼんやりしていたり無気力そうに見えるタイプ。

  3. 過集中型
    注意の対象を切りかえるのが難しく、考え方や行動が決まったパターンにとらわれがちになるタイプ。がんこで、自分の思うとおりに事が進まないと気がすまなかったりすることが多い。

  4. 側頭葉型
    かんしゃくを起こしやすく、気分が変わりやすいタイプ。深刻な行動上の問題をともなうことも多い。頭部外傷によりこのタイプのADHDになることも多い。

  5. 辺縁系型
    マイナス思考で不機嫌であり、うつ病に似た症状を示すタイプ。

  6. 火の輪型
    気分が変わりやすく、過集中傾向もあるなど全タイプのADDを1つに合わせたようなタイプで、最も激しいタイプである。